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ご依頼作業:AUDI RS7 Sportback 室内異音低減作業
TORINO CARSのブログをご覧頂きまして誠にありがとう御座います。
先日で御座いますが、長野県にお住まいのお客様より AUDI RS7 Sportback(F2)の異音低減作業をご用命頂きました。
この度も大変遠方にも関わらず、作業をご依頼頂けましたこと、心より感謝申し上げます。
この度のお客様におきましては、AUDI RS7 Sportbackを新車でご購入後、運転席側Bピラーからの異音が気になりはじめ、3度ディーラー様にて対応をして頂いたものの一向に異音が解消しないとのことで弊社までご相談のご連絡を頂きました。
AUDIに関しましては初めての異音低減作業となりますので、無事に解消できるか少しの不安はありましたものの、Bピラーからの異音ですとほぼほぼ解消が可能であると判断致しまして、作業をお引き受け致しました次第で御座います。
そして、作業実施日にお客様と共に異音の確認を致しましたところ、確かに運転席Bピラーから不快な音がしており、具体的には『ビリビリ』というビビリ音と、『ピチピチ』という異なる2種類の音が出ており、2つの異なる発生源があることが予測できました。
お客様がお困りである異音の意思合わせができましたので、お客様を近くの駅までお送り致しました後に、自分の運転にて改めてゆっくりと確実に異音の発生箇所を確認致しますが、とにかくこの車の乗り味の質感の高さに驚きました。
RSシリーズというハイパフォーマンスモデルなのでもっと引き締まった乗り味を想像しておりましたが、ゴツゴツした感触が一切ない、絹の上を走っている様な滑らかさで、とにかく足廻りがしなやかです。
大きな段差を通過する際にはほんの少しハイパフォーマンスカーならではのサスペンションの締まった感覚がありますが、それでもカドは確実に丸く処理してくれて、『少しサスペンションの引き締まった高級サルーン』といっても差し支えない程に乗り心地が良好です。
また室内の静粛性も高く、エキゾーストサウンドも遠くで気持ち良い聞こえてくるというぐらいで、徹底的にクールで爽やかです。
上記の様な乗り味なので、尚更、運転席Bピラーからの異音が気になり、大変不快なものになってしまっておりました。
ということで、乗り味の話に少し逸れてしまいましたが、その不快な運転席側Bピラーからの異音を解消すべく作業を行いましたの作業を様子をご紹介致します。
まずはBピラーライニングを取り外して内部を確認することから始めます。
Bピラーライニングを取り外すには、リアエアコンアウトレットをまず取り外しますが、もう異音の原因になりそうな箇所が1つ。
内部に繋がっておりますので、この配線に関しては後ほど対応することにして、引き続きライニング取り外し作業を行います。
ライニングが外れました。
内部を確認すると、明らかに純正品ではない吸音スポンジの様なものが張り付けられておりますので、ディーラー様が対応したものだと思います(最終的にはこのスポンジは効果が無かったので取り外しました)。
ディーラー様の中にはしっかりと対応してくれないお店もありますが、このディーラー様は異音解消に向けての努力をしっかりしてくれたディーラー様であることが伺えます。
また少し話が逸れてしまいました・・・
引き続き作業を進めますが、まずはビビリ音の原因になりそうなものが無いか確認を致しますと、アッパーライニングを手で軽く叩くと、走行中に聞こえる異音と同じビビリ音が発生しています。
そこで、良く確認を致しますと、シートべルトハイトアジャスターとライニングにほんの少しのガタがあり、ビビリ音が出ておりましたので、そのガタを無くすべく対応を行います。
シートべルトハイトアジャスターを取り外して、ガタがあるスライダー部分に不織布を張り付けます。
この状態でライニングに取り付けましたところ、シートべルトハイトアジャスターからのビビリ音は無くなりました。
もちろん、ほんの少し抵抗が増えたものの、スライドも問題無く可能な状態です。
この状態で作業における効果確認を行うべく、ライニングを一旦車体に取り付けます。
また、ライニングの取り付けを行う過程にて、先程ご紹介致しました、異音の可能性となる裸の配線の処理を行います。
ここまでの作業を行った上で試走を行いましたところ、Bピラーライニングから発生していたビビリ音は綺麗に解消致しました。
しかし、冒頭にも記載させて頂きました通り、当初からビビリ音と『ピチピチ』という異音も発生しており、上記対応でビビリ音は解消致しましたものの、段差を通過する度に『ピチピチ』という異音はまだ発生しております。。。
『裸の配線の処理で、もしかしたら両方解消するかな?』なんて淡い期待を抱いておりましたが、そんなに甘くはないですね。
そこで、改めてライニングを取り外して異音の原因になりそうな箇所を入念に探しますと、ウェザーストリップの一部に力を加えると、走行中に聞こえる異音と同じ『ピチピチ』という異音が発生します。
ウェザーストリップ内側の樹脂部分とボディーパネルのスレで音が出ておりましたので、接触して音が出ている部分に不織布を張り付けて対応致します。
この状態でウェザーストリップに力を加えても『ピチピチ』という音は発生しませんでしたので、ライニングを元に戻して試走を行いましたところ・・・
無事にピチピチ音も解消致しました。
これにて、ビビリ音とピチピチ音が共に解消し、運転席側Bピラーからの異音はきれいさっぱりと無くなりました。
これでお客様もRS7 Sportbackのドライブをストレス無く心行くまでお楽しみ頂けるかと存じます。
異音対策作業としましては以上で完了となりますので、通常ですとこの後に洗車と室内清掃を行った後にお引渡しとなりますが、お預かり致します際に『洗車は無しで大丈夫です』とのご希望で御座いましたので(実際に物凄く綺麗な状態でした)、室内清掃のみを行いました。
以上を持ちまして全ての作業が完了となりますので、お客様に車両をお引渡しをさせて頂くこととなりますが、同乗走行にて効果のご確認を頂きました際にはお客様にも異音が解消していることをご確認頂き、『スゴイですね!ありがとうございます!』とありがたいお言葉を頂戴致しました。
今回もお客様のお困り事を解消することができ、私も何よりで御座います。
異音低減作業をご用命頂きましたM様、この度は誠にありがとう御座いました。
またお困り事がありました際にはお気軽にご連絡下さいませ。
では、失礼致します。
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